全般性不安障害の小学校教員の連絡帳

全般性不安障害と診断されてから1年。小学校教員(2年目)の愚痴や悩みなどをつぶやきます。

クラス最後の日をぶっ壊され,ぶっ壊した話

 修了式の朝に保護者からクレームが来るなんて,誰が予想していただろうか。

 修了式の朝,さぁ通知表を渡そうという時に,Tさんが連絡帳を書いている姿が目に入った。そこには何やらびっしりとコメントが書いてある。一瞬,1年間のお礼かと思ったが,そんなに甘くなかった。

 内容としてはこうだ。Tさんが他県に転校するNさんに折り紙セット(数十枚入りの袋ごと)をプレゼントで渡した。だが,親としてはそれはプレゼントとして持たせたわけではなく,何枚か使う程度だろうと渡していた。なぜあげてしまったのか聞くと,「先生が言ったから」と答えた。なぜ先生はそんなことを言ったのか教えてほしい。これでもマイルドに書いた方だ。実際の文章からは怒りというか敵意がにじみ出ていた。

 

 そう,私は確かに「あげれば?」と言ってしまっていた。あの時,Tさんが折り紙で遊んでいるのに対し,苛立ちを感じていた。Nさんへのプレゼントを作る活動はもう終わっていて,今さら持ってきても遅いからだ。だから「折り紙どうすればいいですか?」と聞かれた時,投げやりな感じで「(もう使わないよ)あげれば?」と言ってしまった。その後どうしたのかは知らなかったのだが,本当にあげてしまっていたのだ。

 

 ああと思った。私が言ってしまった以上,子供はそれに従ったまでだ。他の先生方の見解もそうだった。ただ,私はこう感じてしまった。こいつは自分がピンチに陥ったとき,担任である私を悪者の立場に置くのだなと思った。私としては,そんな折り紙セットごと渡すなんて聞いていないし,確認もなかった。たとえ渡してしまったとしても,他の子だったら違っただろう。「先生に聞かなかった僕も少し悪いかも」とか,私をかばってくれる方に行くはずだ。教師が子供にかばってほしいなんて願うのはおかしいけれども,ある程度,信頼関係が築けてくると,子供も先生も先生なりに頑張っているということを分かってくれる。

 

 だが,Tさんの場合は違った。「あぁそうかコイツらはどこまでいっても”呪い”なんだ」。あのセリフが頭に浮かんだ。

 

 結局,この件の対応に追われ,クラスの子供たちにお別れの話もできなかった。子供たちにバイバイをしても,心は晴れなかった。修了式が終わっても,ずっとこの件のことを考えていた。

 

 言葉足らずで申し訳ない。伝わりにくいところもあるだろう。さらに,教師としてけしからんという声もあるだろう。